2012年4月3日

「キラーエリート 極秘諜報部隊ISA」 特殊部隊の参考書



メジャーな特殊作戦部隊の活動についてかなりマニアックな知識を得ることができる本でした。米軍が何で(見える部分、見えない部分で)あんなに大暴れできるかについて知ることができると思います。ただでさえ極秘とされる特殊部隊をサポートするISA(情報支援隊”アクティヴィティ”)というさらに極秘な部隊の実録記です。最近の話ではサダム・フセイン捕縛、イラク戦争、アフダニスタン戦争の話もあり、普段見るニュースの裏にはこんなことが起きていたのかと思わせるものです。秘密作戦の話ばかりなのでどこまで本当なのかは知るすべもありませんが・・・。

個人的には映画「ブラックホークダウン」でも描かれた「モガディシュの戦闘(ブラック・シーの戦い)」についての記載が興味深かったです。マーク・ボウデンの原作も読みましたが、意外なこと(狙撃兵のことやら)が書かれてあったり、よく分からなかった部分も現場で何が起こっていたのかがあっさり書かれていました。あと、昔の携帯電話を遠隔地から勝手にいじくるとかなんか凄いことが書かれてたりします。秘密作戦により後々米国がもたらした負の部分については触れていませんが。

と、ここまで書いてなんですが”特殊部隊の参考書”と題に書きましたが、アマゾンのレビューにもあるように、ある程度冷戦史(西側諸国の反共活動)と特殊部隊について知識が無いと何がなにやらといった内容かもしれません・・・。最近CIAの仕事術みたいな本が出てきてCIAって日本でどのくらいの人が知っているのだろうと???と思ったりしますが、この本ではCIAやらデルタフォース、SAS、Devgruとか出まくるのでそこら辺のこと、危険な国の中で極秘で何が行われているかといったことに興味がある人なら是非おすすめです(この本ではCIAは叩かれたりしてますが)。巻末に分かりやすい用語集が書いてあるのでそれを読んでから本文を読んだ方が良いかもしれません。

最近、軍事系特殊部隊とかリアル兵器がゲームや映画に出てきたりしてやたら大暴れしてたりしますが、現実世界ではその前段として諜報任務や人身掌握を行う特殊部隊が活動しているということを知るにも参考になる書です。

あと、現代の戦争・対テロ作戦でも電子からだけでなく、人からの情報も依然強力ということもよく分かります。まぁ、これは日本の公安当局もやってることですが。現代戦はハイテク戦争ってイメージが大きいかもしれませんが、日常の影で人対人の戦いがその成否を決めているのでしょうね、多分。ビン・ラディンも機械に頼らなかった(頼れなかった)からあれ程まで長く逃げ続けられたみたいですし。
(生活臭い話で言うとオフロードバイクの情報はネットとか雑誌より直接人から聞いた方が何倍も有益な情報が得られるってのがあり、少し投影してしまいます。)

※キラーエリートって検索したら映画のサイトが出てきてびっくりしたから書いてみました・映画の方は全然関係ない内容でした(当然か)


キラー・エリート 極秘諜報部隊ISA (集英社文庫)










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